ヤマトトウキ
Angelica actiloba
分 類 セリ科シシウド属
効 能 補血、冷え症、婦人病
生薬名 当帰
性 味 温、甘、辛
帰 経 肝、心、脾
根は生薬に加工されています。生葉は野菜として、乾燥葉はお茶、花はコーディアル、種子はリキュールの香り付にも使うことができます。ヤマトトウキの軸は赤いのが特徴で、スイーツに使うとほんのり色づきます。入浴剤にすると、不眠症や肩こりなどにおすすめです。
クロモジ
Lindera umbellata
分 類 クスノキ科クロモジ属
効 能 健胃芳香
生薬名 大葉釣樟
性 味 温、苦、辛
帰 経 肝、脾、腎
枝を高級楊枝の材料とし、楊枝自体も黒文字と呼ばれています。枝は箸に加工される場合もあるほか、抗ウイルス作用が知られ、クロモジ茶にも使われます。山陰地方では、「ふくぎ茶」という名前で知られています。入浴剤やカレーのスパイスに加えるのもおすすめです。
ワハッカ
Mentha Canadensis
分 類 シソ科ハッカ属
効 能 清熱、消炎、止痛
生薬名 薄荷
性 味 涼、辛、苦
帰 経 肺、肝
精油成分は気分を高揚させ、外用すると虫刺され、頭痛、入浴剤にすると肩こり、筋肉痛に効果があるとされています。アイスクリームやキャンディなどの食品香料として使ったり、モヒートカクテルやお茶などにブレンドして飲むのもおすすめです。
ヨモギ
Artemisia indica
分 類 キク科ヨモギ属
効 能 散寒、止血
生薬名 艾葉
性 味 温、苦、辛
帰 経 肝、脾、腎
昔は、旧暦の3月3日に草餅を作る習慣がありました。ホーコグサ(母子草)を使っていましたが、やがて、ヨモギに置き換わった。通称「モチグサ(餅草)」とも呼ばれる。生薬名は「艾葉(がいよう)」と言い、止血に使われました。灸のもぐさ、漢方薬の原料になります。春先には新芽を使った緑染めができるので試してみましょう。
ニホンニッケイ
Cinnamomum sieboldii
分 類 クスノキ科ニッケイ属
効 能 解熱、鎮静、血流改善
生薬名 肉桂・桂皮・桂枝
性 味 熱、辛、甘
帰 経 肝、腎、心、脾、胃
ローリエや月桂樹の代わりにお料理に使ってみましょう。生姜とともにホットチャイや、火鍋、薬膳シロップなどにもオススメ。葉っぱのまま使ってもいいし、粉末にしてもよき。ミルでパウダーに挽いたときにふわーっと漂う甘い香りが最高。脂溶性成分は油でテンパリングするか、アルコール浸漬することで抽出できます。
レモングラス
Cymbopogon citratus
分 類 イネ科オガルカヤ属
効 能 鎮痛、抗炎症、殺菌
生薬名 香茅
性 味 温、辛
帰 経 肺、膀胱、胃
刻んで陰干しにした葉を、お茶のように熱湯をそそいで飲用します。アユールヴェーダでは、ミントや生姜と合わせて飲まれています。中国語では、「香茅」といい、風邪の頭痛、胃痛、関節疼痛に。ハーブティー以外にも、スープ、カレーなど、エスニック料理で使われ、鶏肉・魚・シーフードとよくあいます。「トム・ヤム・クン」が代表的なレモングラスを使った食べ物。
キハダ
Amur Corktree
分 類 ミカン科キハダ属
効 能 解熱、消炎、健胃整腸
生薬名 黄檗、黄柏
性 味 寒、苦
帰 経 腎、膀胱、大腸
黄檗は古くから、陀羅尼助や百草丸などの健胃、整腸薬として活用されてきました。鮮やかな黄色をしている樹皮だけでなく、葉っぱも染色素材としても利用することができます。アイヌでは、キハダの実を「シケレペ」といい、のど飴や香辛料として利用されています。
ビワ
Eriobotrya japonica
分 類 バラ科ビワ属
効 能 消炎、排膿、鎮吐
生薬名 枇杷葉
性 味 涼、苦
帰 経 肺、胃
鼻炎の薬として辛夷清肺湯に配合されています。清代の名医、葉天士が開発したという「枇杷膏」は中華圏では高名なのど薬。枇杷の葉だけでなく、お花も一緒に漬け込みシロップにすると、アマレットのような甘い香りが広がります。焙煎してチャイに入れたり、アパレイユにしたり、香りを生かしたスイーツもおすすめ。ビワ風呂は、湿疹などの慢性的な皮膚のお手当てにも。
ゲットウ
Alpinia zerumbet
分 類 ショウガ科ハナミョウガ属
効 能 消炎、抗菌、健胃
生薬名 艶山姜
性 味 温、辛、渋
帰 経 脾、胃、肺、大腸
月桃茶は豊富なポリフェノールを含み、抗酸化作用が高いとされています。アンチエイジング効果だけでなく、健胃効果も期待できるお茶です。お茶以外にも、葉っぱは包み蒸しにおすすめ。アロマティックな香りを楽しんでみてください。実や実の皮を香辛料として使うと、独特の風味が加わります。チャイや火鍋にもおすすめです。